瑠璃色の宝石「ラピスラズリ」の基本情報

ラピスラズリは、古代から人々を魅了してきた宝石で、その深い青は他に類を見ない特別な色彩を放ちます。
まずはその由来や特徴、産地について詳しく見ていきましょう。

「瑠璃」と呼ばれる和名

日本では、ラピスラズリは「瑠璃」という名で知られています。
瑠璃色とは空や海の青とは異なり、深く吸い込まれるような青さを持つ独特の色彩です。
この青色は、ヨーロッパでは「ウルトラマリン」とも呼ばれ、芸術作品にも多用されました。

名前の由来

ラピスラズリという名前は、ラテン語の「lapis（石）」と、ペルシャ語の「lazward（青）」に由来しています。
その意味は「青い石」。
名前そのものが、この宝石の持つ美しさを象徴しています。

主な産地

ラピスラズリの主な産地は以下の3か国です。

1. アフガニスタン
   世界最大の産出量を誇るサリ・サング鉱山が有名で、深い青が特徴。
2. チリ
   金色に輝くパイライトが混ざった、斑点模様が特徴的な石が多い。
3. ロシア
   落ち着いた暗めの青色が特徴で、カルサイトが混じることも。

ラピスラズリの歴史と文化

ラピスラズリは、紀元前3000年頃から使用されていた歴史のある宝石です。
その歴史は装飾品としてだけでなく、宗教的・文化的な用途にも及びます。

古代のシンボル

• 古代ローマでは「カップルの守護石」、エジプトでは「魔除け」として信仰され、ツタンカーメンの黄金のマスクにも使用されました。
• 日本では「七宝」として仏教文化に取り入れられています。

ラピスラズリの特徴と魅力

多彩な模様

ラピスラズリは単体の鉱石ではなく、パイライトやラズライトなど複数の鉱石が混じり合ってできています。
このため、石ごとに模様や色合いが異なるのが魅力の一つです。

硬度と取り扱い

• モース硬度：5～5.5
• ガラスと同程度の硬さで、傷つきやすいため慎重な取り扱いが必要。

宝石言葉と石が持つ力

ラピスラズリの宝石言葉

以下のようなポジティブな意味を持つ宝石言葉が与えられています。

• 健康
• 幸運
• 真実
• 浄化
• 克服

パワーストーンとしての力

ラピスラズリは、試練を引き寄せる一方で、それを乗り越える力を与えると言われています。
そのため、人生の転機や困難に直面している人におすすめの石です。

芸術家に愛された「ウルトラマリン」

絵画の青としてのラピスラズリ

ラピスラズリを粉砕して作られる「ウルトラマリン」は、17世紀ヨーロッパで特に高価な顔料として知られていました。
代表的な使用例は以下の通りです。

• ヨハネス・フェルメール
  • 代表作「真珠の耳飾りの少女」のターバンの青。
  • 別名「フェルメール・ブルー」としても知られるほど有名。

現代のウルトラマリン

現在では、人工的に作られる顔料が主流となり、ラピスラズリから作る天然顔料は非常に高価です。
それでも天然の色彩を求める芸術家が多く存在します。

ラピスラズリの価格と買取ポイント

価格帯

ラピスラズリは品質や大きさによって価格が大きく異なります。

• 一般的な価格帯：¥2,000～¥30,000
• 高品質なもの：¥300,000を超える場合も。

高値がつくラピスラズリの特徴

• 混じり気のない鮮やかな青色。
• 不純物が少なく、紫のニュアンスを持つ石。

ラピスラズリの保管とお手入れ方法

注意点

• 紫外線や湿気は変質の原因になるため避ける。
• 柔らかい布でやさしく拭き取り、他の宝石と分けて保管する。

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宝石としてだけでなく、歴史や芸術をも支える存在として、多くの人に愛されてきたラピスラズリ。
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