金の売却で税金はかかるの？基礎知識をおさらい

金を売却すると、売却額がそのまま利益になるわけではなく、購入価格や特別控除を差し引いた後の利益に対して税金がかかる仕組みになっています。

また、売却時の所得区分によって税率が変わるため、事前にしっかり把握しておくことが大切です。

売却益にかかる税金の計算方法

税金が発生するのは、売却益（利益）が出た場合です。

基本的な計算式は以下の通りです。

売却額 −（購入額＋売却時の手数料＋特別控除50万円）＝ 課税対象の利益

例えば、300万円で購入した金を500万円で売却した場合の課税対象の利益は以下のようになります。

500万円 −（300万円＋50万円）＝ 150万円

この150万円が課税対象となり、税率が適用されます。

購入時の価格が不明な場合の対処法

相続した金など、購入時の価格がわからない場合もあるでしょう。

その場合、税法上のルールとして、売却額の5％を購入額とみなす計算方法が適用されます。

例えば、300万円で売却した場合：

購入額＝300万円 × 5％ = 15万円

となるため、課税対象の利益は 285万円になります。

購入金額が不明な場合は、税負担が大きくなる可能性があるため注意しましょう！

金の売却で知っておくべき3つの所得区分

金を売却した際の利益は、「どのように取引を行ったか」によって、以下の3つの所得区分に分けられます。

一般の個人が保有している金を売却する場合は「譲渡所得」に分類されるのが基本ですが、取引の頻度や金額によっては「雑所得」や「事業所得」として扱われることもあります。

金の売却時の税金シミュレーション

では、実際にどのくらいの税金がかかるのか、具体的なシミュレーションを見ていきましょう。

5年以内に売却した場合（短期譲渡所得）

例：500gの金を売却（1g = 15,739円）

• 売却額 = 500g × 15,739円 = 7,869,500円
• 特別控除 = 50万円
• 課税対象の利益 = 7,869,500円 − 500,000円 = 7,369,500円

短期譲渡所得の税率は、**住民税10％＋所得税（最大45％）**なので、税負担が大きくなることがわかります。

5年以上保有した場合（長期譲渡所得）

• 課税対象の利益を半分に減額できる！

例：500gの金を売却（1g = 15,739円）

• 売却額 = 7,869,500円
• 特別控除 = 50万円
• 課税対象の利益 = （7,869,500円 − 500,000円）÷ 2 = 3,684,750円

長期保有のメリットとして、税金が半分になることがわかります。

金の売却時の税金を抑える3つの方法

① 5年以上保有してから売却する
長期譲渡所得の税率が適用され、税負担が軽減される

② 相続財産の特例を活用する
相続した金を3年以内に売却すると、取得費に相続税を加算でき、税負担が減る

③ 何回かに分けて売却する
一度に売却せず、少額ずつ売却することで適用される税率を低くできる

金の売却で確定申告は必要？

年間50万円以上の利益が出た場合は、必ず確定申告が必要になります。

また、200万円以上の取引は買取業者が税務署へ報告する義務があるため、申告漏れには注意が必要です！

確定申告を行う方法は3つ：

e-Tax（電子申告） → 自宅からオンライン申請が可能
郵送申告 → 必要書類を税務署へ郵送
窓口申告 → 直接税務署へ持参して提出

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金を売却する際は、信頼できる買取業者を選ぶことが重要です。

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